2020/07/01
皆さんは丸ごと食べるお魚といえば何を思い浮かべますか?・・・シシャモ?サンマ?
藻を食べて育つ天然の「アユ」は、頭から内臓など丸ごと食べることができる最高の川魚です。
そんな「アユ」は、夏が旬。
今回はこれから旬を迎えるおすすめのお魚「アユ」をお届けします。
アユの魅力
イワナやヤマメなど川魚を使った料理は伝統料理として昔から親しまれていますが、中でもアユは昔から食用として好まれてきた魚です。この時期、清流に行くと釣り人を目にしたり、人工的に放流されている川もあるので、皆さんも馴染みのある川魚ではないでしょうか?
アユはきれいな川の藻などを食べて育ち、臭みが少ないので頭や内臓なども丸ごと食べることができます。食べやすくて人気も高い川魚なので、養殖も盛んで最近では鮮魚店やスーパーでも見かけることが増えてきていますよね。
そんなアユは、万葉集でも10首以上の歌が詠まれ、古来より「上品な香りと繊細な味わい」、「内蔵のほろ苦さ」が好まれ、人々に愛される魚なんです。この日本人が愛してきたアユは、夏を告げる旬の魚と言われていますが、身からはスイカやキュウリのにおいが感じられるので「香魚」と呼ばれるんだとか。さらに、上品で淡泊な味わいなので「清流の女王」とも呼ばれているそうですよ。
この夏にアユを食べるときには、清流の女王のニオイはスイカ・・・と、ついつい思い出してしまいそうです!
なぜ魚へんに占う?
「魚」へんに「占」と書いて「鮎(アユ)」。なぜ占うという字があてられたのでしょうか?神功皇后が“アユが釣れたら戦に勝つ”と釣りにより吉凶を占ったからだという説があります。他にも、縄張りをもつ魚なので、占拠するの「占」を使ったともいう説も。歴史深く、人々に愛され続けたアユだからこそ所説あるようですね。
おいしいアユの見分け方
養殖のアユを選ぶときには、お腹が張っていて硬く感じるもの、体の色がはっきりしていてキレイなもの、テカテカしているものを選びましょう。
天然のアユは養殖のアユに比べて、口が尖っていて尾びれ・背びれが大きいそうです。天然のアユに出会ったら、より口が鋭く尖っているものを選びましょう。
さて、スーパーで売られているアユはほとんどが養殖のようですが、近年では養殖技術も進歩しているので、天然に近いおいしいアユが出回っています。旬のこの時期に食べ比べができるといいですね!
アユは何といっても塩焼きが一番!と思っているのですが、たまには肝味噌焼きや甘露煮、アユごはんなども試してみたい一品です。ただし、繊細なアユは温度に弱いので、できるだけ素手で何度も触らないようご注意くださいね。
皆さんも、アユの一品で夏の訪れを楽しんでみてはいかがでしょうか?
このコーナーは「豆子」が担当しました。