飲み込みやすく工夫してある

食事介助が必要な方

飲み込む力が弱い、トロミが必要、食事中にむせることがよくある、飲み込んだ後に口の中に食べ物が残っている、そんな方へ。

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1.嚥下について

嚥下力低下の原因

加齢や病気で首の筋力が落ちると、嚥下力が低下して正常な嚥下(飲み込み)ができないため、食事中に誤嚥してむせやすくなったり、喉に残留物が残ってゴロゴロしたりすることがあります。
また、寝たきりの状態が続くと、首の筋力を支えることに精いっぱいになり、喉仏を持ち上げる余力がなくなってしまいます。
力を入れないと飲み込めないのも、首まわりの筋力が低下して嚥下力が落ちていると考えられます。



嚥下力が低下することによるリスク

●飲み込むことが困難なために、食べることに時間がかかる。

●食べ物が喉につまって、窒息を起こす心配がある。

●障害の程度が重くなると、料理の形がわからない液状・ペースト食の状態になるため食欲が低下しやすい。

 

 

2.嚥下食の区分け

現在、日本摂食嚥下リハビリテーション学会により作成された「嚥下食学会分類2013」が基準となっています。

主な特徴

①嚥下調整食を「食事」と「とろみ」の分類で分け、「嚥下調整食学会分類2013(食事)」、「学会分類2013(とろみ)」を示しています。(図1、表1、表2参照)
②嚥下調整食の区分けをコード0j、コード0t、コード1j、コード2-1、コード2-2、コード3、コード4に分け、コード0でゼリーなどの形態である0j、とろみのある形態の0tを設定しています。(図1参照)
③嚥下食の形態や目的、特色、主食の例、必要な咀嚼能力、他の区分けの分類との対応についても記載しています。(表1参照)
④とろみの段階について1~3のそれぞれ薄いとろみ、中間のとろみ、濃いとろみに分けており、見たときや飲んだときの性質や状態の違いを表現しています。(表2参照)

表1「嚥下調整食学会分類2013」(食事)早見表

表2「嚥下調整食学会分類2013」(とろみ)早見表

*引用・参考:日本摂食嚥下リハリビテーション協会、嚥下調整食学会分類2013 (Japanese Dysphagia Diet 2013 by the JSDR dysphagia diet committee (JDD2013))より
詳細は『日摂食嚥下リハ会誌17(3):255–267, 2013』
または 日本摂食嚥下リハ学会HPホームページ: http://www.jsdr.or.jp/doc/doc_manual1.html 『嚥下調整食学会分類2013』 を
ご覧ください。

 

3.嚥下低下のシグナル

・食事中にむせたり、食後によく咳き込んだりする
・飲み込みにくい食べ物がある
・飲み込んだあとに口の中に食べ物が残る
・口の中に唾液がたまる
・痰がよくからむ
・舌の上が白い
・食べたあとに声がかすれる

 

4.飲み込みにくい食品

・汁物や飲み物のように、サラサラした液体
・肉のかたまりやタコやイカなど、噛むときに力が必要な食品
・筍やせんべいのように、噛むと口の中でばらけやすい食品
・海苔やワカメのように、口の中に張りつきやすい食品
・葉物野菜の葉の部分のように、薄っぺらい食品
・かたくゆでた卵や焼いた鮭のように、口の中でまとまりにくい食品
・ふかしイモのように、水分の少ない食品
・高野豆腐のように、固形物とサラサラの水分に分離してしまう食品
・スイカやミカンなど、果汁の多い果物

5.調理の工夫

とろみをつける

汁物は水溶き片栗粉などでとろみをつけたり、お茶やジュースなどの飲み物はゼラチンで軟らかめに固めたりしましょう。
煮物などの煮汁や炒め物などにとろみをつけると、具材と汁気がからまるので飲み込みやすくなります。パサパサ・バラバラしたものは、口の中で唾液とまとまりにくいので、あんかけにしてまとめると良いでしょう。
この他、おひたしより、とろみのついたあえ衣であえる白あえや練りごまあえ、おろした大根や山芋とあえると飲み込みやすくなります。

 

●トロミ剤の利用
誤嚥しやすい人のためにトロミ剤(トロミ調整食品)というものが市販されています。
片栗粉やくず粉でとろみをつけるには加熱する必要がありますが、トロミ剤は温度に関係なくとろみをつけることができます。温かい飲み物から冷水まで、幅広く利用できるのでとても便利です。

また、顆粒の薬を服用する場合も水に適度なとろみをつけることで、口の中に残りにくく飲みやすくなります。トロミ剤を使用する際は特性を正しく理解して使用しましょう。

 

しっとりさせる

肉・魚野・イモなど野菜の煮物は、煮汁が多めに残るように仕上げて煮汁とからませてしっとりさせると良いでしょう。

また、パンやカステラなどは飲み物にひたすと飲み込みやすくなります。

 

軟らかく煮る

肉などは箸で切れるほど軟らかく煮ましょう。

圧力鍋などで調理すると、より軟らかく仕上がり時短にもなります。

 

誤嚥しない大きさに切る

誤嚥せずにごっくんと飲み込む意識が持てる大きさは、奥歯の上にのる5~8㎜角程度といわれています。そのため約1cm以下のサイズに細かく切りましょう。

麺類はすすり上げながら食べると誤嚥しやすいので、ゆでたあと3~5cm長さに切っておきましょう。

 

調理済み食品の利用

「食べやすいように工夫したいけど調理に時間がかかる」、「やわらかく調理するのは食材が限られていて難しい」など、日々の食事を用意することが困難な方におすすめなのが宅配食・通販食です。

嚥下力の低下した方でも安心して食べていただける、お弁当や調理済みの冷凍食品、レトルト食品、フリーズドライ商品などがあります。

企業によっては独自の技術で、たけのこ・ごぼう・レンコンなどのかたい素材も見た目はそのままで軟らかく加工されたものがあり、舌やスプーンで簡単にくずすことのできる食品などもありますし、ユニバーサルデザインフード表示がついている商品もありますので、ご自身の噛む力や飲み込む力に合わせてご購入いただけます。

いろいろな企業のものを見比べ、またはお試しセットなどの最少単位でご購入され利用してみてください。

 

6.介助の工夫

食べる前の準備と介護のポイント

食事をするにはある程度、心と体の準備が必要です。どんな人でも起きてすぐには食べることが難しいものです。特に嚥下障害がある人の場合は、「ご飯ですよ」と声をかけて心の準備をしてもらったり、口の体操や、うがいができる場合はしてもらったりと口に刺激を与え、体の準備をすることが必要になります。
食事を食べはじめるときには、食べ物を口へ運ぶ前にしっかり見てもらい、ご飯の味や素材などの内容を楽しく紹介し、食欲を刺激することもうまく食べてもらうためのポイントの一つです。
また、試しに人に食べさせてもらうと気づくと思いますが、介助してもらいながら食べることは自分で食べるよりもずっと食べにくいはずです。人は無意識のうちに適切な量を最適の角度で口に入れていることに気づくのではないでしょうか。
食事を介助するときには、ただ単に大きく口を開けてもらい食べさせるのではなく、食べ物を運ぶのは口の前までで、そこから先はできるだけ自分の唇を使って口の中へ入れてもらうようにしましょう。スプーンは、小さめで浅めのものが一口の分量が多くならずに口腔内に取り込みやすいので、適しています。
一方的に食べさせているだけだとペースが速くなる傾向にありますので、自分も一緒に食べる、または一緒に食べているつもりになって介助すると良いでしょう。誤嚥の心配があるために、一口食べさせるごとにきちんと食べられたか確認したくなりますが、少しずつ飲み込むのは逆に難しい場合もあります。タイミングよく次の食べ物が口に入ってきた方が、口腔内のものが飲み込みやすくなることもあります。その方にあった方法を試してみてください。


食べるときの姿勢を見直す

食事中にむせやすい人や飲み込みにくい人は、安定した姿勢で食事をしているかチェックしましょう。

車いすの場合も、食べるときには足を床につけて体をしっかり安定させましょう。一人で姿勢を維持することが難しい場合はベッドのリクライニングなどを利用しますが、このときいかに身体が安定しているかがポイントになります。

首の位置や角度などが適切な位置にないと、頭を支えるために余計な筋肉を使ってしまい、嚥下反射が起こりにくくなってしまいますので、クッションなどを入れて調節しましょう。顎が上がった状態では、口の中と気管が直線的に結ばれるため、誤嚥する危険性が高くなります。さらに飲み込むときに喉仏を「ごっくん」とさせる筋肉も動かしにくくなります。

危険を避ける意味でも飲み込みやすくするためにも、食事中は軽く顎を引いた姿勢が理想です。

7.口腔内の環境を整える

口の中が汚れていると肺炎を起こす原因となります。

食後は必ず歯磨きや舌の掃除などで口の中を清潔にしましょう。正常な咀嚼を行うためには、歯がきちんとそろっていることや、舌・頬・唇をうまく動かす必要があります。

歯の手入れや義歯の調整は歯科で定期的に行いましょう。

 


よくある食事相談

Q1.嚥下食でも見た目を美味しく調理するには?

A1.嚥下食でも、普通食と同じような盛り付けになるように工夫することで、見た目も美味しくなります。調理する際には、それぞれの食材や料理ごとに食べやすく加工しましょう。


Q2.嚥下のとろみ、かたさやべたつきなど、どのような段階がありますか?

A2.現在、日本摂食嚥下リハビリテーション学会により作成された「嚥下食学会分類2013」が基準となっています。とろみは薄いとろみ、中間のとろみ、濃いとろみと3段階に分かれています。嚥下食のかたさやべたつきなどは、コード分類され全部で7項目に分類されています。
上記で紹介した表をご参照ください。


【参考】

●日本介護食品協議会

●日本摂食嚥下リハリビテーション学会

●山田晴子:絵で見てわかるかみやすい飲み込みやすい食事のくふう、女子栄養大学出版部、2010

●藤谷順子:テクニック図解 かむ・飲み込むが難しい人の食事、講談社、2012

●山崎文雄、丸山千鶴、中丸ちづ子、増田邦子:食事介護マニュアル食べる機能を生かした食事、第一出版、2007

一日の献立例
(おすすめレシピより)

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