脂質異常症の方

病気療養中の方

脂質異常症と診断された方。かかりつけ医や管理栄養士などに、取り寄せた資料をご確認のうえご注文・お召し上がりください。

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1.脂質異常症とは

脂質異常とは、血液に含まれるコレステロールや中性脂肪などの脂質の量が基準値を大幅にはずれた状態です。
進行すると血液に含まれる脂質によって血液がドロドロの状態となり、血管が狭くなったり詰まったりするので、動脈硬化を引き起こしやすくなります。
特に自覚症状がないため、健康診断などで異常を指摘されて初めてわかることが多いようです。

主な原因としては、高カロリーな食事や菓子類などの糖分の多い間食、揚げ物、清涼飲料水、アルコールなどのとり過ぎや運動不足などが考えられます。


2.判断基準

血液検査を行い、血液中の脂質の数値を調べます。健診では主に以下の3つの指標が使われています。

項目 基準値 疾患名
LDLコレステロール

(mg/dL)

140以上 高LDLコレステロール血症
HDLコレステロール

(mg/dL)

40未満 低HDLコレステロール血症
中性脂肪(トリグリセライド)

(mg/dL)

150以上 高トリグリセライド血症

*引用・参考:厚生労働省「生活習慣病を知ろう! – スマート・ライフ・プロジェクト-脂質異常( コレステロールなど)」より加工して作成

 

LDLコレステロールと中性脂肪の場合は基準値より高い場合に、それぞれ高LDLコレステロール血症、高トリグリセライド血症として判定されますが、HDLコレステロールの場合は基準値より低い場合に低HDLコレステロール血症として判定されます。
脂質異常症の可能性が高い場合、生活習慣を改めないままだと合併症のリスクもありますので医療機関での詳細な検査が必要です。

 

 

3.リスク

脂質異常症を放置すると、動脈硬化を引き起こし心筋梗塞や脳梗塞の原因となる場合があります。
正常の方と比較すると、LDLコレステロールが140mg/dL以上の場合は約2倍、180mg/dL以上だと約3倍以上心筋梗塞のリスクが上昇します。
また、中性脂肪が高い場合やHDLコレステロールが低い場合も、内臓脂肪が蓄積したり、心疾患を引き起こしたりしやすくなります。
特に中性脂肪は300mg/dLを超えると心疾患のリスクが高くなります。
脂質異常症の他にも糖尿病や腎臓の病気などの合併症がある場合は動脈硬化が進行しており、さらに心筋梗塞などの心疾患を引き起こしやすい状態です。医師の指導を受け、改善に努めることが必要です。

 

 

4.食事療法のポイント

過食を抑え、標準体重を維持

脂質異常症の方に共通してみられる食習慣の一つに、食べ過ぎがあげられます。
食べ過ぎは肥満を招くだけでなく、摂取エネルギー量が多くなると体内で合成されるLDLコレステロールやトリグリセライドの量を増やします。
食べ過ぎず、自分にとって適正な食事量を守ることが食生活改善の第一歩です。

 

 

BMIで肥満度をチェック!

BMI=体重(㎏)÷ 身長(m)÷ 身長(m)

下表のように、年齢別の目標とするBMI値の範囲も出されています。

目標とするBMIの範囲

年齢(歳) 目標とするBMI(kg/㎡)
18~49 18.5~24.9
50~69 20~24.9
70以上 21.5~24.9

*出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準 2015年版」より

 

 

 

栄養バランスの良い食事にするには和食がおすすめ

伝統的な日本の食事は動脈硬化性疾患の予防に有効です。
バランスの良い食事とは、①主食(エネルギーになるもの)、②主菜(体をつくるもの)、③副菜(体の調子を整えるもの)の組み合わせたもので、特におすすめな食事は脂肪分の少ない、ご飯を主食とした日本型の食事です。

肉の脂身・乳製品・卵黄の摂取を抑え、魚類・大豆製品の摂取を増やす

食品の脂肪に多く含まれている中性脂肪には脂肪酸が一緒にくっついています。
脂肪酸には、飽和脂肪酸や多価不飽和脂肪酸などがありますが、飽和脂肪酸を多く含む食品を多く食べると肝臓でコレステロールの合成が促進されます。
対して、多価不飽和脂肪酸の場合はコレステロールの合成を抑える作用があるといわれています。
LDLコレステロールや中性脂肪を下げるためには、体に入れる脂肪の質が重要です。

肉は脂身の少ない赤身肉を適量とりましょう

肉には良質なタンパク質が多いため、部位を選んでとりましょう。
コレステロールの含有量は牛肉・豚肉・鶏肉とも同じくらいですが、肉には脂肪も多く含まれ、その脂肪にはコレステロールを増やす飽和脂肪酸が多く含まれています。
このため、料理にはできるだけ脂肪分の少ない部位を選んで使いましょう。
モモ肉やヒレ肉などの赤身肉がおすすめです。

牛乳は1日にコップ1杯程度にする

牛乳や乳製品は、悪玉コレステロールを増やすという意見がありますが、牛乳を飲んでも必ずしもLDLコレステロール値は上がりません。
牛乳は栄養価の高い食品なので、血液中の脂質が極端に高くて医師から厳しい食事制限を指示されていなければ、1日にコップ1杯程度ならとっても良いでしょう。
ただし、牛乳や乳製品は動物性の飽和脂肪酸を多く含んでいるので、とり過ぎには注意が必要です。
牛乳を料理に多く使いたい場合は、低脂肪乳やスキムミルクを使うなど工夫しましょう。また、アイスクリームや動物性の生クリームなど、高脂肪で高エネルギーの乳製品は控えてください。


卵について

卵は栄養価の優れた食品のため、まったく食べないというのはもったいない話です。
医師や管理栄養士と相談しながら、食べる量や回数を決めましょう。
また、卵を使った加工食品(マヨネーズ・カステラ・プリン・ケーキ類・アイスクリームなど)は、医師の指示にしたがい摂取してください。

魚は1日に1回以上とる

魚は肉類と同じ動物性食品ですが、肉類に比べるとLDLコレステロールや中性脂肪を増やす飽和脂肪酸をあまり含んでいません。
その一方で、魚の脂肪には中性脂肪を減らす多価不飽和脂肪酸であるEPA(エイコタペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれています。
さば・いわし・鮭・さんま・にしん・ぶり、など積極的に摂取しましょう。

食物繊維を積極的にとる

食物繊維は、LDLコレステロールや中性脂肪を下げる効果があります。
そのため、1食あたり120~150gの野菜は積極的にとりましょう。
生の状態なら両手のひらに1杯、加熱した野菜は片手に1山ほどの量を参考にしてください。


塩分のとり過ぎを防ぐ

高血圧は、脂質異常症や糖尿病と並んで動脈硬化を進行させる大きな要因の一つです。
塩分のとり過ぎは血圧を上げる要因だけではありません。塩分が多く味付けの濃い食事は食欲を増進させ、肥満を招くことにもつながります。
普段から使用する調味料の計量をする習慣をつけたり、塩分の多く含まれる食品の摂取を控えたりするなど、工夫しましょう。
薄味でおいしく調理するポイントは高血圧を参照してください。

 

5.料理の工夫

肉は調理法の工夫で脂肪分を減らせる

肉は脂肪の少ない部位を選ぶことが第一ですが、調理の仕方を工夫することでも脂肪分を減らすことができます。
●脂身や鶏肉の皮は調理前に取り除く
●熱湯を回しかける
●ゆでて冷ましてから、表面の油を取り除く
●厚みのある肉は薄切りにする
●ゆでこぼす(材料をゆでて沸騰したその汁を途中で全部捨て去り、再び新しい水から調理する)
●煮る
●網焼きにする

EPA・DHAは無駄なく上手にとる

魚(特に、いわし・さば・さんま・あじなど)に含まれるEPA・DHAを無駄なく効率よく摂取するには、旬の時期の脂ののった新鮮な魚を選んで、脂を落とさないように調理することです。
脂が落ちてしまう網焼きや、揚げ物は不向きのため、おすすめの食べ方は刺身です。しめさばのように酢じめにしても成分の損失はありません。薄味の汁物や煮物にして、煮汁ごと食べるのも効率的な食べ方です。 ホイル焼き、フライパン焼きで調理し、焼き汁ごと食べるのも良いでしょう。

 

●EPAの働き 
・血小板を凝集させる物質ができるのを抑え、血栓をつくりにくくする
・心筋梗塞や脳梗塞を予防する
・中性脂肪値を下げる

 

●DHAの働き 

・HDLコレステロールを増やす
・中性脂肪値の上昇を抑制する

 

調理済み食品を上手に利用

コンビニやスーパーなどさまざまな場所で調理済み食品を買うことができますが、 自宅まで食事を届けてくれる宅配食・通販食というものがあります。宅配食・通販食にはご飯とおかずがセットになっているもの、ご飯がついていないおかずのみのもの、おかずのみ単品でご自宅のお食事に1品プラスしたり、組み合わせたりするものなど、いろいろなタイプのものが出ています。
「調理が苦手、忙しくて作っている暇がない」という方にもおすすめですし「ご飯は自宅で用意できるのでおかずだけ欲しい」という方にも、おかずだけ宅配される食事もありますので、ご自身の生活スタイルに合わせてお選びいただけます。
コンビニ弁当にくらべて手作り感があり、家庭的な雰囲気で食べられるのも嬉しいですね。
また、自分に合ったカロリーの食事を何日かお召し上がりいただくと、自然とご飯の量やおかずの量がどの程度なのか身につき、外食する際などの参考になるでしょう。
おかずの内容が選べる場合には、積極的にとっていただきたい青身魚や大豆製品のものを中心に選ばれると良いですね。

いろいろな企業の食事を見比べ、ご自身にあったものをお選びください。

 

 

6.食事以外の日常生活での注意点

定期的に運動を行う

有酸素運動は中性脂肪を低下させ、HDLコレステロールを増やす効果があります。
速歩や水泳、サイクリングなどの有酸素運動を1日30分以上継続するように努めましょう。
合併症のリスクがある場合は、医師の指導を受け、無理がない程度の運動を行うようにしましょう。

禁煙を心がける

喫煙により、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールの増加、HDLコレステロールの減少などが起こり動脈硬化が進むリスクがあります。
合併症を起こさないようにするためにも、禁煙することをおすすめします。難しい場合は、禁煙外来のある医療機関など専門家に相談してみましょう。


よくある食事相談

Q1.ごま油やオリーブ油なら、コレステロール値を改善できますか?

A1.ごま油やオリーブ油にはLDLコレステロールを減らす働きがあります。
しかし、これらの油をとっているからといって、コレステロール値が改善できるかというと、そうではありません。ラードや肉の脂身、バター、生クリームなどの動物性脂肪をたくさん摂取していればLDLコレステロールを増やす要因になりますし、青背の魚に多く含まれるEPAやDHAをとっているか、なども関係してきます。
普段の調理に使用する油も大切ですが、食事内容も一緒に見直していきましょう。



Q2.魚に含まれるEPAやDHAが中性脂肪を下げるために効果があると聞きました。魚を手軽にとる調理法はありませんか?

A2.上記でもご紹介しましたが、鮮度の良いお刺身がおすすめです。この他、魚の脂を落とさないような調理法が良いでしょう。
また、サンマ・さば・イワシなど青背の魚の缶詰にも豊富に含まれています。缶詰なら手軽にいつでも使えて便利ですね。ただし、缶詰を利用する場合は塩分のとり過ぎにならないように気をつけましょう。


【参考】

●厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム(改訂版)」

●厚生労働省(2012年)「生活習慣病を知ろう! – スマート・ライフ・プロジェクト」

●厚生労働省「e-ヘルスネット 情報提供」

●国立循環器病研究センター「循環器情報サービス」

●厚生労働省(2013年)「健康づくりのための身体活動基準」

●動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療ガイド2013年版、日本動脈硬化学会、2013

●石川俊次、忍田聡子:よくわかるコレステロール・中性脂肪を下げるおいしい食事、主婦の友社、2016

一日の献立例
(おすすめレシピより)

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